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[小説]インターネット社会に潜む、ふっとした落とし穴。平凡な暮らしの中から真面目であるがゆえにおちいった良男の生き様を描く。  相互リンクさんも募集しております。
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結局、証拠は出てきませんでした。

当然、

鶴田さんは古いPCのデータは処分するつもりだったので、
その他のPCに残っているということもありません。

その後、
リサイクルショップでのデータ削除作業の怠慢が
原因ということが判明したそうです。

リサイクルショップは厳重注意及び3ヶ月間の営業停止となり、
鶴田さんの会社は特にお咎めはありませんでしたが、

それ以降注文はとれず、
倒産となったのでした。

それからというもの
派遣でいろんな職場を転々としながら
生活をつないでいました。

私が彼と出会ったのはそんなときでした。

1ヶ月ほど一緒に仕事をし、
彼は次の派遣先へ移っていきました。

私も55歳ですが、
彼も45歳と若くはありません。

しかも、5年前まで社長をしていた人間です。

非常につらいものがあったでしょう。

似たような境遇の我々は意気投合し、
よくワンカップで乾杯したものです。

さて、

PCは当然下取り業者が
データ削除をすることになっており、

最近では特に徹底されていますが、

重要なデータが入ったPCであれば、
自分でデータを完全削除すべきだと考えます。
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そして、それからおよそ3ヵ月後です。

バッタリと新しい注文が取れなくなったのです。
 
それどころか、

これまで付き合いのあった客先からの
キャンセルもでてきました。
 
そんなある日、
 
「社長、ニュースを見てください」
 
事務所の中に入るか入らないかというタイミングで
そう叫んだのはゆうこだったのです。
 
鶴田さんはキョトンとしていました。
 
そんな鶴田さんを横目にゆうこは
テレビのリモコンをとりテレビをつけました。

テレビから
「いいとも~」

「これじゃない」
「先ほどからお伝えしておりますニュースについて進展がありました。
情報の流出元は丸和工務店です。」
 
「これから警察は丸和工務店の家宅捜索の予定です。」

「なに~~?」
 
ピンポーン。。。。

チャイムが鳴ります。

ピンポーン。
 
「まさか。。。」
 
ドアを開けるとたくさんのスーツ姿の男が
事務所の前に立ってました。
 
一ヵ月後、新しいPCが届き、
鶴田さんはさっそく使い始めました。

驚くことに、
裕子は定時で家に帰れるようになったのです。

新しいPCのすごさに、
古いPCの存在を完全に忘れていたのです。

3ヵ月後、

PC業者より1通のメールが届きました。

「中古PCの無料処分の対象期限が迫っています。」

鶴田さんはその時忙しさにかまけて

「このサービスはほおっておいて、
手が空いたときにリサイクルショップに持って行こう。」

と思ったのです。

その2ヵ月後、

古いPCをリサイクルショップに持っていくと
2000円で買い取られました。

「なんだ、こっちはさらにお金をもらえるのか。
だったらこっちのほうが
経費も削減できていいじゃないか。」

そう思ったのでした。
 
「どうすれば、彼女の負担を減らせるんだろう?
派遣を増やそうか?」

ある日、裕子さんが

「また固まっちゃった。。」

「そうか~、PCが固まったらしかたないね。

また再起動してやりなおそうか」

と鶴田さんものんびりしたものである。

こんなことが1日3・4回もあったそうです。
「社長、そのPCもう10年も前のモデルじゃないですか。
さすがにもうだめなんじゃないですか?」

ある社員が鶴田さんに言ったそうです。

そんな中、
インターネットで次のような広告がありました。

「PC1台10万円、下取りも無料!!」

当時PCは20万前後は当然という時代でした。

そういった中では10万円というの破格でした。

しかも、

スペックは40万円した今のPCの10倍くらいは
上のレベルのものでした。

鶴田さんは

「これだ!!」

ということで
早速インターネットで初めての
オンラインショップをしました。
 
今回は中古PCの下取りに潜む危険を提唱します。

これは私小笠原良男が

今の仕事(警備)の景気が悪く、

掛け持ちで工場での組立てをしていた頃
出会った鶴田健作さん(仮名)の経験をお話です。

鶴田さんは10年前は工務店の社長をしていたそうです。

彼は32歳という若さで父親の会社を継ぎ、
40歳の時には社員も10名はいたそうです。

仕事も増えていたこともあって、
顧客管理は派遣社員の女性がPC入力をしていたそうです。

「裕子ちゃん、いつも遅くまでありがとう」

「いえ、ちゃんと残業代として支払われてますし、
私はむしろありがたいんですよ。」

そう派遣社員の吉田裕子さんは笑顔で答えてくれたそうです。

ただ、それは彼女なりの気遣いだったそうです。
少なくとも鶴田さんは気づいていました。

そして、
残業代を支払っているとはいえ
体調に支障をきたすほどの重労働をさせていたことに

鶴田さんは心を痛めていました。
プロフィール
HN:
小笠原 良男
性別:
男性
職業:
元銀行員
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